株式投資の利益について
知人から質問があり、回答したので、記録として残しておきます。
通常株式投資の利益として一般にインカムゲイン(配当益)とキャピタルゲイン(値上り益)があります。
前者は1株あたりいくらと決められた金額が株主に払われます。
後者は1株あたりの価値が上がることで、得られる差益です。
しかし、私は株式投資において、これらを区別する必要はほとんどないと思っています。
なぜなら、配当が出れば、その分株の価値が下がるからです。これを配当落ちといいます。つまり、配当が出るかでないかは、正直関係なく、株の価値が上がるか下がるかで、投資対象を判断すればいいのです。
また、長期投資家にとっては、投資による複利効果を得るため、得られた配当は再投資するはずです。その場合配当時に課税されてしまうので、配当を出されるよりも、自社株買いをされたほうが、ありがたいです。(繰延効果)
投資信託については、分配金というものがあります。
知人からの質問は、ある投資信託の目論見書をみると、設定来分配金が0だが、大丈夫か。ということでした。
分配金は配当金とは違いますが、投資信託が分配金を出すことで価値(基準価額)が下がるということは同じです。詳細は省きますが、現状投資信託は、分配金がないのが一番良いと考えて間違いありません。
投資信託では、投資家から集めた資金で株式を買っているので、当然その配当金が得られています。インデックスファンドの多くは、その配当金を再投資しており、それにより価値(基準価額)が上昇しています。ファンド内で再投資しているので、課税は先送りされているので、なお有利ということです。(これは投資信託がETFと比べて有利な点です。)
ですから、知人にはファンドの分配金が0というのは、問題なく、むしろいいことだと回答しました。 繰延効果について図を作ってみたので参考にしてみてください。
